若年性乳がんのほほん闘病記

アクセスカウンタ

zoom RSS 『おまけ編』その23

<<   作成日時 : 2010/11/20 22:15   >>

トラックバック 0 / コメント 13

ストロンチウムの効果が現れるのは、二〜四週間後。
痛みが止まるのをひたすら待っていた。
せめて、麻薬を使わなくても良くなれば吐き気から救われる。
しかし、待っても待ってもその日は来なかった。


そうこうしているうちに、第一回目の免疫治療の日がやって来る。


振り子特急に揺られながら日帰りというのは、ちょっと・・・
主治医との話し合いの元、メイン病院に入院されてもらうことになった。
既にピエール先生からOKを貰っていることもあり、安心して入院。
免疫治療が全て終了するまでとなると、
三ヶ月間も入院することになってしまう。
完全な病人になってしまいそうで怖いので、
二週間ごとに入退院の繰り返しをすることでまとまった。


免疫治療は、リンパ節のある場所に二週に一回ワクチンを注射するもの。
右脇は、乳がん手術の時に
リンパ節を殆ど取り去っているので使えないとの事。
左脇、左右の足の付け根に各二回ずつ、計六回の注射。


一回目は、左脇。
こんな場所に注射したことは一度も無い。
赤ちゃん用の細い針を使ったらしいが、想像以上に痛くて
その痛みは三日間続いた。
最初にテスト用として、右腕に二ヶ所ワクチンを打つ。
これもまた痛い。
ボールペンでaとbのマーキング。
二回目も全く同じ流れで終了。
特に目立った副作用は無し。
かろうじて微熱が出る程度。


自宅での食事は、こんな感じ。
朝は、お粥かお茶付け。
昼は、フルーツのみ(たまにバナナジュース)。
夜は、油っぽくないおかずを少々とご飯がほんのわずか。


冷やし中華、揚げ物、ポテトサラダ、ラーメン、そばなどで吐いてしまう。
終いには、大好きなカラムーチョまで
それから、それらは全て禁止とした。


不思議なことに、病院食で、吐くことは一度も無い。
もちろん、揚げ物や肉、魚などは避けているが、
どれも質素で味が薄いからだろうか。
まずい物には、味見だけして食べるのを止めた。


看護士さんが四時間に一回のペースで、体内酸素の量を計りに来る。
指先に挟む大きなクリップ。
寝起きや、動いた後に酸素が平均値より足りない。
そんな時には、即酸素吸入。


入院当初、六人部屋の真ん中のベットだったが、
酸素吸入する関係で場所移動。
この部屋の中でも、ここにしか酸素弁がないらしい。
明るくて広々とした窓際のベットに移れたのでラッキー
置き場所に困っていたトランクも、すんなり設置。
助かった〜
息苦しい時は、いちいちナースコールせずに
自分でダイヤルを合わせ酸素吸入。
この方が、お互いに都合が良い。
忙しい看護士さんを煩わせることなく、自分もすぐに酸素が吸える。


外出時は、持参した酸素ボンベを専用のカートに乗せて引っ張る。
移動は全てタクシー。
やはり振動が身体にくるようで、すぐに吐いてしまった。
一時は、タクシー運転手からビニール袋を貰って吐いた。
やれやれ・・・
今後は、常にビニール袋を持参しなくては。


80代一名、70代二名、60代二名と30代の私を入れて六人部屋。
この度も、私が一番若手のようだ。


80代のおばあちゃんは、可愛らしい。
無口だが、いつもテレビを見ながら声を出して笑っていた。


70代のおばさん一号は、常に私を凝視。
がん患者だとわかると色々質問して来た。
時には、同じ質問を何回も。
加えて失礼な内容が多い。


「こうやって見ているとどこも悪いように見えないけどね〜」×数十回

「医療費結構掛かるんじゃないの?どこからそんなお金が出てくるのかね〜」

「弟さんは、結婚しているんだね〜」

「妹さんは、結婚していてお子さんもいるんだ。知らなかった〜」

「弟さんには、子供いないの?」

「彼氏は、いるの?」×三回

「妹さんも弟さんも結婚しているのに、自分は相手もいないなんて・・・」
と涙を流した。



根掘り葉掘り聞き出した後、涙を流され哀れたことに
バカにされたような複雑な気持ち。
言いたくもないことを色々言わされた後のこの結果。
一体何なんなのだろう・・・


私の服装が気になるのか、羽織にフリースを持っていったら
次入院した時に色違いを購入して着ていた。
抗がん剤で髪の毛が無いのに、
私のしている民族用ヘアバンドを欲しがりだして、同室の人達に訴えていた。
今必要なのは、帽子とかスカーフだと説明してもヘアバンドの一点張り。
70代は、頑固だな〜


70代のおばさん2号。
こちらも1号に負けないくらい灰汁が強い。
自ら悪を気取っている。
私が入院したその日、突然の質問。


70代2号:「あんた、独身でしょ?」

私:「そうですよ」

70代2号:「やっぱりね〜」

私:「・・・(それが、何か)」


話しかけて来る時は、決まってアンタ呼ばわり。
アンタにアンタって呼ばれる筋合い無いよ
こちらもまた、私が外出する時に被っている帽子に目を付けた。


70代2号:「アンタのあの帽子良いよね〜」

私:「ベレーですか?」

70代2号:「どこで買ったの?」

私:「もう、売ってませんよ。お店が無くなったんです」


嘘ではない、本当に無くなったのだ。
もう一つ買いに行ったところ、ネイルサロンに変わっていた。
それでも、諦める様子は無い。


この70代コンビ、恐ろしい。
2人して、私の基礎化粧品に注目。
パッティングの仕方まで。


「どうせ良い物使ってるんでしょ〜」
揃って言って来た。


今まで70代の人から対抗意識を持たれたことが無かったので、
異様な感じ。戸惑い続ける。


2号のおばさんの口癖は「何コレ百景」。
ある夕食の出来事、カレーの匂いがした。
スプーンを構えたおばさんは、蓋を開けてビックリ。
中身は、煮付け。
しかも、おばさん一人だけ。


「カレーだと思ってスプーン用意したのに、何だコレ。
何コレ百景。一気に食欲なくなったわ


そういって、カップラーメンを食べることにしていた。
それからというもの、食事の度に「何コレ百景」が飛び出す。
周囲は、無反応。
私は、可笑しくて笑ってしまった。
おばさんのオヤジギャグに・・・


ある日のこと、また質問にあった。


70代2号:「あんた、いくつの時に病気になったの?」

私:「三年前の34歳の時です」

70代2号:「それじゃ、今37歳ってこと?」

私:「そうですよ」

70代2号:「えーっっ27か28歳だと思ってた」

他のおばさん達:「私も20代だと思ってたよ」

私:「まさか〜。同見ても、30代ですよ〜」

他のおばさん達:「いや、20代にしか見えないよ。お肌もツヤツヤだし」

私:「嘘でも嬉しいです。ありがとうございます」


5歳は若く見えるように心掛けてはいたが、10歳も若く見られるとは・・・
過去最高記録。
病院の中ということや、
周囲が高齢者ばかりということが理由で若く見えたのかも。
嫌なことばかり聞かれていたが、こんな嬉しいこともあるのだと
ちょっとニッコリ


60代のおばさん1号は、穏やかな人でクロスワードが大好き。
私がある懸賞に応募しているのを見ると、『スケルトン』という本をくれた。
各クロスワードにプレゼントが付いている。
問題を解いた後、答えを書いて応募すると抽選でプレゼントが頂ける仕組み。
既に半分ほど問題が解かれていたので、
おばさんが解答した答えを書き込み応募することに。


60代のおばさん2号は、母方の叔母にそっくり。
他人とは思えない。
人柄も叔母に似ているような気がして、身内のようで心強い。
本人にそのことを伝えると、喜んでくれた。
毎日のようにフルーツを頂く。
特に、生の大きなプルーンが美味しい。
お家でビニールハウスをやっているそうで、ご家族の方が色々持ってくるのだ。
その恩恵に私もあやかっていたという感じ。


ある日ご主人が変わった形のナスをもって来た。
病院の迎えがテレビ局なので、持ち込んだらしい。
そして、その翌日の夕方、テレビで放映された。
ジャンケンが出来るナス。
グー、チョキ、パー。
こんなローカルネタがニュースになるなんて、さすが北海道。


私が受けている治験は、ワクチン代のみ無料。
各検査の費用は、全て掛かってくる。
約18,000、微妙な数字。
高額療養費の合算額には、満たない。


同じお部屋に、全く同じ治療を普通に受けている人と治験の人がいた。
どちらも月をまたいでいる。
前者は21万円を払っているのに対し、後者は食事代のみ。
外来ならば、治験の場合交通費1万円が出るそうな。
至れり尽くせり。
私の受けている治験とは、大分内容が違うようだ。
健康が一番なのだが、医療費が全く掛からないのは魅力的


前者も最初は治験だったらしいのだが、血液検査に何度も引っ掛かり
一週間以上待たされたことから、本人の希望で通常治療に変更。
金額的なことを考えると、もう少し待っていたらと、
他人ごとでも悔しくなった。


自宅では一日中横になっていた私が、二週間の入院生活の間は
少し起き上がれるようになり、毎日吐いていたのが嘘のように
一日三食取れていた。
病院にいると自然と行動範囲が増える。
腰に負担はあったものの、久しぶりに自分で洗濯も出来た。
嬉しい進歩。
入院していて良かったことの一つかな

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

コメント(13件)

内 容 ニックネーム/日時
同室者に悩まされたり、元気づけられたり…精神的な影響も多々おありでしょう。特にご年配の方には気を遣いますよね。でも、その方の生き様が、言動や風貌に生々しく出るのがお年寄り。それなりの人だとスルーして、ストレス溜めないようにしてくださいね!応援しています!
介護士
2010/11/20 23:49
北海道在住のまりんと申します。初コメになります。大変な治療、いつもお疲れ様です。入院して少し体調がよくなったとの事なので、少しだけ安心しました。病室のおばさま達… ストレスがたまらないか心配になりましたが、魅力的で若い女性におばさま達の乙女心がむくむくとわきあがってきたのかもしれませんね。今の良い体調が続く事を祈ってます。応援してます!
まりん
2010/11/21 02:29
☆;:*:;☆;:*コン(★ゝω・)人(・ω・★)ニチハ*:;☆;:*:;☆

橘さん入院なさっていたのですね。
入院されて少し体調が良くなられて安心致しました。同室のおばさま達には本当に大変な思いをされましたね。病院側も同世代の方達と同室出来る様に配慮を心がけて頂きたいですね。
でもウザいですが個室では色々と余計な事を考えてしまいますので暇潰し位に考えて気長にスルーして下さいね。橘さんの今の良い体調がずっと続く事を祈ってます。頑張り過ぎずに少し頑張ろうね。
いつまでも応援してますよ!
こころ
2010/11/21 08:55
椿さんこんにちわ
同室のおばちゃまたちの質問攻め…辛いですね。
悪気はないのはわかっているけど、長く入院していると退屈で人のことにいろいろと干渉したくなるものなんですよね
でも…10歳も若く見られていてうらやましい(笑)
これからもおばちゃまたちのアイドルとしてかわいがられますよ、きっと
まき
URL
2010/11/22 11:29
介護士さん、はじめまして。
コメントありがとうございます
同室の高齢者の方達、悪い方々ではないのは重々承知なのですが、言葉が悪くて気に掛かります
こんなにも今まで絡まれたことも無かったので、どうしたら良いのやら。
只、聞かれたことに素直に答える自分にも
疲れてきましたよ
それでも、入院中は仲良くしていかなくてはですね〜
橘椿
2010/11/26 18:28
まりんさん、はじめまして。
応援ありがとうございます
私の倍以上生きている方々から対抗心の目でみられ、戸惑いっぱなしです。
逆に若いな〜って感心させられますよ
元気をあげられたとしたらなら、それはきっと良かったのでしょうね。
そう思うことにして、
今後もマイペースにやって行きますよ
橘椿
2010/11/26 18:34
こころさん、こんばんは〜
毎度のコメントありがとうございます
2人部屋には入ったことがありますが、
完全個室は未経験。
きっと寂しいですよね〜
色々あっても大部屋ですから、仕方が無いです
お友達にはなれないけれど、せめて入院中はその時を楽しまなくては。
少しでも体調の良い日が続き、起き上がって何か好きなことが出来ればそれだけで嬉しい
その為にも、体力付けますね。
橘椿
2010/11/26 18:44
まきさん、
いつもコメントありがとうございます
おばさん達には、正直参りました〜
年齢のせいなのか、性格なのか・・・
また、同じような人達が揃ってしまったから、尚更強力なんですよね
パワーなら、あちらの方が上かもしれませんよ。
10歳も若く見られたのは、本当に嬉しかったです。
高齢者の中に一人混じっていると、若く見えてしまうものなんですね
それだけは、小さくガッツポーズ
橘椿
2010/11/26 18:51
橘さん〜またまたおまけ編更新して下さってたのですね

ながれさんのblogのコメント欄に 橘さんのお名前があったので 思わず 開けてみましたI

体調の方は如何でしょうか?まだ痛みは取れていませんか?

今回の入院は 若くて綺麗な橘さんに嫉妬メラメラSで 興味津々で、質問攻撃に遭ってしまわれたんですねI根掘り葉掘り聞かれて うざかったでしょうねホ

橘さんも ネズミの国(笑)が好きなんですよね夢があっていいですよねフ

もうすぐクリスマスですね。十勝もきっとホワイトクリスマスで 街中は 綺麗なイルミネーションで飾られているのでしょうねフ

免疫療法が 橘さんにすごく効果が現れ して良かったぁ〜と思える日が1日も早くきますように 大阪の空から 願い続けています~
こぶくろ
2010/11/27 08:49
こぶころさん、こんばんは〜
ながれさんのブログから、
こちらへ来て下さったのですね。
ありがとうございます
相変わらず、痛みや吐き気と格闘する毎日を
送っています。
残念・・・
コチラは、すっかり根雪になり冬となりました。
タイヤ交換もしましたよ。
(弟が今年もやってくれました
病院が無い日は、殆ど家のコタツに入ったまま。
温かいので、抜けられません
体調が良くなったら、パスタやピザ、ラーメンが食べたいと願い続け治療に専念しますね
橘椿
2010/12/02 23:38
おはようございます。初めまして。
私も今年から同じ病気と闘っております。
橘さんのブログを読まさせていただき、とても心強く思ったり、励まされたり。
私も橘さんのように強く生きたい!と思いました。
これから寒い季節。
北海道の寒さは関東に住む者には想像以上に寒いと思われます。
お互い体調には気をつけてこれからも心強く生きましょう。
応援してます。
岩本良
2010/12/03 09:13
岩本良さん、はじめまして!!!
コメントありがとうございます。
関東地方にお住まいで、同じ病気と闘い初めてたばかりとか…
闘病四年目に入った今でも同じですが、その時々で戸惑います。
都度、問題と向き合い次へと進んで行くしかないのです。
色んなことが起こりますが、一緒に頑張って参りましょうね☆彡
橘椿
2010/12/09 06:33
バッグ http://cheapnikeairmaxonline.tumblr.com/
czxdepn
URL
2014/02/09 23:19

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
『おまけ編』その23 若年性乳がんのほほん闘病記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる